帰宅したら玄関ドアが。

アメリカに住んでいた頃のハプニングです。アメリカの玄関の鍵は現在の日本とは違い、とても旧式でした。銀色のドアノブの真ん中につまみのようなものがあって、それを縦横にうごかすことで施錠できます。我が家の鍵はつまみを横にすることで鍵がかかるものでした。外出するときは中からドアノブのつまみを横にして、外に出た後にドアを閉め。す。そうするとドアが施錠されます。もし鍵を持たずに出てしまうと、いわゆるロックアウト状態になるわけです。
ある日、私はいつものように中からドアノブのつまみを横にして、外に出てドアを閉めました。しっかり閉まったかを再三確認して出かけました。帰宅すると、なんと、ドアがパカーンと開いているではないですか。目を疑いました。しっかり閉めたはずのドアが開いている。空き巣が入ったのかと思い、恐る恐る家の中に入り、一部屋ずつ誰もいないか確認して回りました。しかし誰もいません。何が起きたのか、しばらく頭が働きませんでした。スペアキーを持っている人にもすべて確認しましたが、誰も家に来ていませんでした。一体誰が。ご近所の方に誰か不審な人が家の付近をうろついていなかったかなども聞き込みましたが、怪しい行動をとる人もいなかったそうです。じゃ、一体どうしてドアが開いたのか。閉まったことはしっかり確認したのは確かです。ドアを同じように中から鍵を閉めてロックしたことを確認して、外から何度もドアを押してみました。すると、信じられないことに、ドアが開いてしまったのです!ドアノブのつまみを横にすることで、ドアから金属が出っ張り、その出っ張った部分が引っかかって施錠される仕組みだったのですが、金属の出っ張りが引っかかる箇所は木製で、木製の部分は何度も押したり引いたりしたことによって、削れており、金蔵の出っ張りがひっかからない状態にだんだんなってきていたようで、強い力で押せば開いてしまうほどゆるゆる状態になっていたのです。
犯人は誰もおらず、鍵のゆるみ、が原因でした。こんなこと、日本では絶対に起きないだろうなぁ、と改めて日米の違いを感じました。

鍵 北九州

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