出勤には自転車を利用しているのですが、ある日、その自転車のカギを失くしてしまったのです。幸いなことに、失くしたことに気が付いたのは、家を出る1時間前でした。家から職場までは徒歩では50分ほどかかり、当時は車も持っていなかったので、どうしても自転車が必要でした。その1時間でカギを見つけられる自信がなかったので、ネットでカギ屋さんを探して依頼をしました。私の鬼気迫る様子が伝わったのか、カギ屋さんはすぐに来てくれました。私が慌てて「1時間以内に出ないといけないんです!」というと、カギ屋さんは冷静にどういう対処をするかを説明してくれました。カギ屋さんは、大きなペンチのようなもので自転車の後輪を固定している金属のカギ部分を切断してくれました。自転車のカギを開けるということが、自転車のカギ部分を破壊するということだとその時に初めて知りました。初夏のころで、汗だくになりながら太い金属部分を一生懸命切断してくれたカギ屋さんには今でも感謝しています。その後、無事に切断が終わって自転車は自由に動くことができるようになりました。そして、カギ屋さんは「カギがかからないと困るだろうから用意してきました」と言って、自転車用のチェーンをくださいました。その心遣いが嬉しかったです。そして、そのチェーンはカギ屋さんからのサービスでした。はっきりとは覚えていませんが、料金は出張料込みで3000円ほどだったと思います。それが相場からして高いのか安いのかは分かりませんが、あのときにカギ屋さんのおかげで仕事に穴をあけずにすんだのですから、私にとっては安いものでした。そのときにいただいた自転車のチェーンは今でも使っています。あのときの自転車もまだ現役です。それからしばらくして、自転車のカギは見つかったのですが、まぁいいか、と思えた出来事でした。